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皆さん、こんにちは。フロンティアリンクの佐藤です。

気づけば今年も残すところあと2か月。思えば「新年の挨拶」で「今年は1か月に1回は社長ブログも更新します」と宣言していたのに、その後10か月も更新をしていませんでした。社員が頑張って更新をしているのに社長がこれでは・・・ということで、深く反省しました。ということで、久々の社長ブログ、更新です。

フロンティアリンクを設立し、社長になってから丸7年が経過しました。社長としての具体的なロールモデルがあったわけではなく、マネジメント経験が豊富だったわけでもない自分がここまで会社を成長させてこられたのは、ひとえに社員の頑張り、お客様の応援、取引先の厚意、あるいは家族・友人・知人の助けがあったからだと改めて思います。それに対して私自身が何をしてきたのか、今一度整理をする意味で、今回のブログは書いてみようと思います。

私が尊敬する企業トップの一人に、日産のカルロス・ゴーンさんがいます。ゴーンさんの話で印象に残っているものの一つに「社長の仕事はビジョン・計画・実行という言葉に凝縮される」というものがあります。私自身は本当にその通りだと思っていて、

・会社が、社員が、進むべき道を示し
・その道をどのように進むのかを考え
・実際に突き進む

ことが会社運営の基本だと、この7年間で実際に自分がやってきたことからも強く思います。中でも「進むべき道を示す」こと、すなわちビジョンを示すことが経営者にとって「ビジョン・計画・実行」の中であれば大切なポイントになると考えています。

ですが、私自身がここ数年で思うことは「ビジョンは『描ける』」ということです。

この意味は少し補足しなければならないかもしれません。端的に言えば「仏作って魂入れず」という言葉が近い意味になるのですが、「ビジョン=仏」は、例えば経営企画部や部下等に任せることで「作らせる」こともできるわけです。ただそこに、経営者としての「意志=魂」が本当に入っているのかということが、実は経営においては一番大切なのではないか、と私自身は考えています。要は一人の経営者として「どのように生きたいのか」という「意志」がビジョンの前に必要だ、ということですね。

私自身の愛読書の一つに、ダニエル・ピンクの「ハイ・コンセプト」があります。新しい概念や世の中を変えていく仕組みは、今後は左脳型思考よりも右脳型思考によって生み出されること、そして「素晴らしいコンセプト」を生み出すツールとして、「6つの感性」すなわち「デザイン」「物語」「調和」「共感」「遊び心」「生きがい」が重要であるということが書かれているのですが、私自身は経営においては「共感」が非常に大切であると考えています。社員からの共感、お客様からの共感、取引先からの共感、家族・友人・知人からの共感。様々な「共感」があるからこそ、目指すところに向かって突き進むことができるようになります。

そして、先の「ハイ・コンセプト」を読んで思うことは、

「共感」とは「生きがい」=「生き様」から生まれるものだ

ということです。そして、「生き様」とはすなわち「どのように生きたいか」という「意志」とも言い換えることができます。

私自身は「教育こそが世界を変える」という強い想いを持っています。一人の人間の根幹を育てる「教育」。誰もが最良の教育を受けられる環境を作り、社会がより良い方向に発展することに「貢献したい」、これが私自身の「生きる意味」だと思っています。もちろんですが、他にもいろいろな「意志」はあります。例えば「美味しいものを食べたい」「綺麗な景色を見たい」「楽しい会話をしたい」等々、ですね。ですが、これらの様々な意志の最上位に来るものが、私の場合は「社会の発展に貢献したい」ということになります。

ここ数年で確信したことでもありますが、生き様とは結局「死ぬときに自分の人生を振り返って、どうあれば『まあ、悪くない人生だったな』と思えるだろうか」ということから決まるものだということです。私の場合は「佐藤啓という人間がいて、良かったな」と思ってくれる人が「一人でも多くいてくれたら」悪くない人生だったなと思えるだろうと考えています。そこから「社会の発展に貢献したい」という意志が生まれているのだと私自身は思っています。その意志を具現化する手段の一つが「教育」であり、より良い教育の実現のために自分の持てる力をすべて注いでいるのが、現状です。

私自身が振り返って思うのは、有難いことに、多くの人からこのような「私自身の意志」に対して「共感」をいただけるので、会社が成長できているのかな、ということです。言い換えれば

「ビジョン」とは「意志」の裏返し

であるべきものであり、意思なきビジョンや、意志と乖離したビジョンは単なる「お題目」に過ぎないので共感を得られることはなく、そのようなビジョンの下では会社は決して成長しない、ということです。

何か大きなことを成し遂げたいと思ったら、色々な人の助けが必要不可欠です。そして、その「助け」を得られるかどうかの境目は「共感」があるかどうかです。共感は「意志」から得られますので、例えば本心では「平穏無事に人生を終えたい」という「意志」の下に生きていながら「大きなことを成し遂げたい」というビジョンを掲げているのであれば、もしかすると同じように「平穏無事に生きたい」という人からの共感は得られても、「大きなことを成し遂げたい」というビジョン自体には共感は得られないのかもしれません。

Where there’s a will, there’s a way -「意志あるところに道は開ける」

リンカーンを始め、昔から言われている有名な言葉ですが、私自身は本当に「この通り」であると思っています。

そして、私自身の経営に対する姿勢としては、

「意志はビジョンに優先する」

この言葉につきます。

周りを巻き込んで何かを成し遂げたいと思うことがあれば、是非この「意志はビジョンに優先する」ということを思い出していただけたらと思います。私も自分自身の「意志」を大切に、誰もが最良の教育を受けられる環境の実現に今後も邁進したいと思います。