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前回は、リレーションシップの概要とリレーションシップの例をご紹介しました。
今回は、Excelを使うと管理の難しいデータを、Accessのリレーションシップを利用して管理する例をご紹介いたします。

「1対多」となるパターンのデータ管理は、Excelを使うと難しくなってしまいます。
例えば、下記のようなデータです。
 ・受注とその明細
 ・学生と履修科目
 ・社員と持っている資格

上記の例から「社員と持っている資格」をExcelで管理すると以下のような一覧表になります。

この表から、ある資格を社内で何名の社員が持っているかの集計はできるでしょうか?

Excelではフィルター、ピボットテーブル、自動集計のいずれでも、集計できるのは列ごとになります。同じ資格が別の列に入っている場合は集計できません。

Accessでは、上記1対多の「多」部分を別のテーブルにして「1」部分のテーブルとリレーションシップを設定することにより、様々な抽出や集計が可能となります。

 1)入力・確認用のフォームで、社員別の入力や確認ができます。

 2)レポートで「資格別の取得者」を集計したり、クエリで「部署別・資格別」に抽出が可能です。

本コラムにてご紹介しましたように、Excelでは管理が難しいデータもAccessでは容易に管理できます。
また、今まで活用に苦労していたデータをAccessへ移行することで、運用が簡単になることがあります。
違いを知って、業務にお役立ていただけましたら幸いです。

(担当:瀧川 仁子