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「Eclipse」とはどのようなソフトウェアですか?
Java、PHP、JavaScriptなどのプログラミング系講義で良くある質問ですが、「Eclipse」は統合開発環境=IDE (Integrated Development Environment)です。
簡単に言えば、プログラミングするための色々な機能を有したツールです。
入力支援やエラーの指摘をしてくれる機能が付いた高性能エディタやデバック機能等を有しています。

オープンソース製であり、無料で使用する事ができます。
Windows、Macintosh、Linuxとさまざまなプラットフォームに対応しています。

「プラグイン」としてさまざまな機能を組み込むことができるようになっており、その拡張性は非常に高いことも特徴です。
元々はJava用の開発ツールだったのですが、プラグイン次第でC/C++、PHP、Perl、Ruby、JavaScript、COBOL等各プログラミングによる開発も可能です。
それ以外にもXML、HTML、CSS、jQuery等のWeb製作や、Servlet、Androidの開発、ソースコードからのUMLの作成、各RDBMSに接続しデータ操作を行う等、その機能は多岐に渡ります。

世界で最も使用されているIDEと言っても過言ではないと思います。
ゆえに、どこかで「Eclipse」の存在を知り、このような質問が出てくるのでしょう。

しかし、このようなEclipseですが、プログラミング初心者にはお薦めしません。
理由は下記の2点です。

1点目。
Eclipseは高性能、多機能なIDEです。ゆえに便利すぎて勉強にならないからです。

「便利」と「鍛錬」は違います。
ランニングしている人に自動車の方が便利ですよ、とは薦めないですよね。

便利だからといってIDEに頼ってばかりいて、コンパイルのコマンドさえ解らないなんて事の無いようにしなければなりませんよね。

2点目。
Eclipseは非常に複雑なソフトウェアで、玄人向けだからです。

Eclipseは自分が行いたい事に合わせてプラグインを導入、設定しないといけません。またプラグインの数が非常に多く、例えばPHPのプラグインだけでも複数あり、何を導入すればいいか迷う事さえあります。

よく「Eclipseも講座に含めて欲しい」という要望がありますが、Eclipseのダウンロード、インストール、各プラグインの導入まで講義していたら、それだけで1日かかってしまいます。

プログラミング初心者の方々は、まずは普通のテキストエディタで地道なプログラミングを学習しましょう。
そして、プログラミングができるようになった暁には、是非ともEclipseを使ってみると良いと思います。

(担当:奥田 英太郎