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Webにおけるセーフカラーを使えばどのWebブラウザでもまったく同じ色が表示されるのですか?
セーフカラーとは、Web上の色を構成するRGBの値をそれぞれ6つの段階に分割して、その6種類を組み合わせて作られる216色を指します。
結論から申し上げますと、Webのセーフカラーは全てのWebブラウザで同じ色の表示を保証するものではありません。
Webセーフカラーは本来Netscapeという特定のWebブラウザを使用した場合、閲覧環境が異なっても表示可能な色を定めようという考えの元で登場しました。Netscapeが普及していた時代がそもそも古いお話になりますが、現在は多くのモニターでは216色どころか1600万色以上の色が表示可能です。従って、セーフカラーは技術の発達によって役目を終えたと見て良いと思います。

さて、ここからは質問から少し離れますが、表示する色を同じにするというお話に関連して、モニター等機械自体の違いによって、制作者の画面で見る色は、閲覧者の画面で見る色と必ずしも完全に一致しない場合があるというお話をご紹介したいと思います。
例えば服やアクセサリーをWebサイトを通じて販売する会社は、魅力的にな商品の購入を促すために、商品撮影時の照明の方向からレタッチに至るまで、正確な色表現に対して細心の注意を払って商品画像を制作します。しかし、購入後お客様自身の目で確認する商品の色味と、購入前にお客様のモニターで表示されている色味が異なることがあります。これはお客様の閲覧環境が多様であるため、閲覧環境の違いによって生じる色の差異は制作者側で100%のコントロールが困難であることに起因しています。事前に制作者は複数のモニターなどで色味をチェックすることになりますが、それでも商品写真では特にグレーやベージュなどの薄い色が、モニターごとの色味の影響を受けやすく、場合によっては色味が少し異なって表示される場合があります。
そのため、ある程度の色味が違って見えることを前提にWebサイトや業務を検討すると良いでしょう。

(担当:斉藤 万幾子