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さっそくだが下記のソースコードを見てみましょう。
VBA(VB6.0)のソースコードである。

Dim var As Long
var = 10
MsgBox “変数の値はvar”

これだと実行結果は「変数の値はvar」と出力されます。
「変数の値は10」と出力するためには、下記のように記述します。

MsgBox “変数の値は” & var

どのプログラミング言語でもそうですが、変数と文字列の結合に悪戦苦闘する初心者の方は多くいらっしゃいます。
SQLが絡むと特に、難しく感じてしまうようです。

Dim key As Long
key = 10
Dim sql As String
sql = “SELECT * FROM table WHERE field = key”

これだとSQLは「SELECT * FROM table WHERE field = key」になってしまいます。
「SELECT * FROM table WHERE field = 10」とするには下記のように記述します。

sql = “SELECT * FROM table WHERE field = ” & key

落ち着いてソースコードを整理してみましょう。
どこまでが引用符で括られている文字列で、どこまでが変数なのかを認識する事が重要です。

では少し複雑なSQLの事例をひとつ。
「SELECT * FROM table WHERE field = ‘abc’」とするには下記のように記述します。

Dim key As String
key = “abc”
Dim sql As String
sql = “SELECT * FROM table WHERE field = ‘” & key & “‘”

いかがでしょうか?
理解しづらいのなら、実際にソースコードを記述して、MsgBoxなりDebug.Printなりで変数sqlを出力して確認してみてくださいね。

どのプログラミング言語でどのRDBMSを操作するにも、このようなSQLを組み合わせる技術は必須となります。
将来的にはSQLインジェクション対策を考慮したり、プレースホルダ(パラメータ)を使用したりする事になりますが、まずはこの程度の基礎からできるようになることを目指しましょう。

(担当:奥田 英太郎)

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データや事柄を整理して表示する際によく利用されるのが、「表」です。
表には下記の役割があります。
・データを整理して簡潔に表現する
・情報を比較する
・データの計算

「わかりやすい表」の作成方法のポイントはいくつかあります。これに留意するだけで表がぐっと見やすくなります。

【レイアウト】
・列幅を揃える
 ポイント… 同じまたは似たような内容の列は同じ幅にします(自動調整は使わない)

・行の高さや幅を調整し、セル内に余白を設ける
 ポイント… 特にExcelは行の高さを拡げると見やすくなります(もちろん行の高さもバラバラではなく揃えること)

【見出し】
・見出しとデータ部分の区別を付けやすくする(塗りつぶし色、罫線種類、文字のサイズや太字等)
 ポイント… 見出し部分に色を付ける際は、塗りつぶしの色と文字の色を「濃い色」と「薄い色」の組み合わせにします

【セル内の文字位置】
・列見出しは基本的に中央揃え、行見出しは見やすさで左揃え・中央揃え・均等割付などを判断する
・データは、文字は左揃え、金額など数値は右揃え(小数点の位を揃える)

また、データ量の多い表では各行ごとの情報が見づらいことがあります。
その場合は一行おきに色を付ける機能がありますので、それを利用すると見やすくなります。

 Word 表のスタイル(2010・2007)、表のオートフォーマット(2003)
 Excel テーブル(2010・2007)、オートフォーマット(2003)
 PowerPoint 表のスタイル(2010・2007)

(担当:瀧川 仁子

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ビジネスパワーアップコラム<ロジカルシンキング編> 第二回

前回のロジカルシンキング編コラムでは、ロジカルシンキングの「本質」というテーマでお話をしました。「ロジカルシンキング」=「論理思考」を私自身は、

相手の「疑問」に的確な「答え」を示すための思考方法

言い換えれば

論理思考とは「Q&A」である

であると「定義」しました。今回のコラムでは、ロジカルシンキングを行う上で非常に大切なポイントである「言葉」の「定義」について、お話をしたいと思います。

まず、言葉の「定義」のイメージについて少し考えてみましょう。例えば、皆さんが上司の方から「昨日の売上一覧」を作成して下さい、という指示を初めて受けたとします。「売上一覧」という言葉自体は非常にありふれたものだと思いますが、例えばその「売上一覧」という言葉だけで、詳細な指示がなかったとすると、その一覧は「消費税は込みなのか、抜きなのか、両方ともなのか」あるいは「売れた商品の分だけなのか、売れていない商品も含め、全商品リスト分なのか」といった「微妙なニュアンスの違い」が皆さんと上司の間に生じる可能性があります。そして、皆さんが考えた「売上一覧」と、上司の方が想定していた「売上一覧」のイメージが異なっており、そのまま仕事を続けてしまった場合、その仕事は残念ながら「やり直し」となってしまいます。

このように、言葉の定義が明確ではない状況の下では、その言葉の定義、言い換えれば「お互いが考えていること」を予め明確化し、摺り合わせを行っておくことで、業務をより効率的に進めることが出来ます。「言葉の定義」を明確にしておくことで、質問や確認の回数を減らすことが出来、結果としてより正確に業務を推進することが可能となるのですね。

言葉というのは難しいもので、自分が当たり前のように使っている言葉であっても、人が違えば解釈が異なる可能性は常に存在します。専門的な用語はもちろんのこと、何気なく普通に使っている先程の「売上一覧」のような言葉であっても、お互いに異なった解釈をしている可能性を考慮する必要があるわけです。

そして「言葉の解釈の違い」=「定義が明確化されていない状態」が実際に生じている場合、その状況は「疑問」に繋がります。ロジカルシンキング=論理思考を考える上で、「言葉」とは相手と自分との共通の土台であり、この土台自体の意味がもしも双方で異なっているならば、そこには必ず「意味の共通化」を行うためのステップが必要となります。それは実際には「疑問」という形で発生します。言葉の意味に不明確なところがあり、それを確認するために「疑問」が生じるのですね。

私がこれまで述べた通り、論理思考の定義を「相手の『疑問』に的確な『答え』を示すための思考方法」とするならば、自らの考えを表現する「言葉」自体に相手が疑問を持つような状況はできる限り避けなければなりません。そのためには「言葉の定義」を常に考え、論証の上で大切な言葉であればあるほど、相手がその言葉を「理解してくれている」ことを期待するのではなく、きちんと「定義」を明確に述べ、相手の疑問を「事前に解消する」ような筋道を立てることが重要になります。論理を示す上での「言葉」自体に疑問が生じるような状況とは、論理的に話を進める「前段階」ですでに躓いているという意味ですから、まずはそこからきちんと対応をしなければならない、ということです。

ロジカルシンキング=論理思考の具体的な進め方については次回以降のコラムで順に説明をしたいと思いますが、今回は論理思考を考える上での「前段階」の必要事項として、「言葉の定義」を明確化することの重要性を是非意識していただければと思います。論理思考を行う上で、相手と自分の共通のツールである「言葉」自体の定義を明確化し、共有することで、初めて「論理」=「法則的な繋がり」の段階を考えることが可能となります。

「この言葉は、本当に相手も意味をきちんと理解しているだろうか」「この説明で、本当に言葉は足りているだろうか」このように考えることが、論理思考の上では非常に大切です。是非「言葉の定義」を日頃から意識することをお薦めしたいと思います。

(担当:佐藤 啓

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前回のWeb系コラムでは印刷する可能性のあるWebページを準備する際の注意点についてのお話をしました。

今回は、皆さんがWebを閲覧している際に何気なく目にしている「アイコン」を使用するメリットと注意点に関するお話をしていきたいと思います。

Webサイトデザインの上でアイコンが大切な理由は、そもそも人間は文字を読むよりも、絵を見る方が理解が早いという点にあります。

例えば、アイコンと似た意味を持つ単語である「ピクトグラム」。
ピクトグラムの典型的なデザインは、非常口の場所を示す絵柄です。

ピクトグラムの起源は、文字が生まれるよりも前と言われています。現代社会においても、ピクトグラムは情報の在りかや注意を促す場合、国や言語を問わずに広く利用されます。通常一色のみで作られ、一見して何が在るのかを教えてくれる図柄が、ピクトグラムです。そのようなピクトグラムの特徴を兼ね備えたものがアイコンです。アイコンはWebの世界でも広く使われており、シンプルなものからピクトグラムに比べてデザイン性が増したものまで、幅広く利用されています。

アイコンを使用することの最大のメリットは「少ないスペースでも、多くの情報を掲載可能である」という点です。

例えば各種ソーシャルネットワークを表すアイコンがあります。
IT media

これらを文字に置き換えるとかなりスペースを取ってしまいますし、またそれぞれのSNSをすでに使用している人、言い換えればアイコンの意味自体をすでに理解している人に向けて表示しているという意味合いもありますので、WebにおけるSNSの表示についてはアイコンを使用するということは、多くの皆さんがすでに慣れ親しんでいる印象を私自身は受けます。

もう一つの例をご紹介しましょう。
コース一覧

弊社の事例で恐縮ですが、弊社Webサイトの講座一覧では、リストに掲載されている一つ一つの講座名の横に、講座のカテゴリを示すアイコンが並んでいます。これにより、講座名を全部読まなくても、その内容を一目で想像しやすいようになっています。このアイコンの情報をすべて文字で置き換えるとすると、スペースも不足してしまいますし、ユーザーの立場で考えてみても、すぐに情報が把握できずに困ってしまうと思います。

このように、アイコンはデザイン上のワンポイントとなるだけでなく、上手に活用することでユーザーの理解を早める事にも役立つという点も、アイコンを使用することのメリットの一つであると私自身は考えています。

一方で、アイコンを使用する際には「誰もが一目で情報を理解できる」ことが求められます。裏返せば、一見してどのような意味を持っているかが分かりにくいアイコンについては、ユーザーの混乱やコンテンツ内容の誤解に繋がりやすいため、逆効果となってしまうこともあることに注意しなければなりません。

例えば「書籍5冊分を意味するアイコンを作成して下さい」と言われても、困ってしまうかもしれません。アイコンの素材を無料で探すこともできますが、なかなかぴったりしたアイコンが見つからないケースもあると思います。そのような場合には、思い切って文字のまま掲載し、分かりやすさを優先することが必要となるケースもあります。あるいは、アイコンとその説明書きを別の場所に用意したり、マウスオーバー時のツールチップ(ヒントテキスト)を活用するという対処方法もあります。

いずれの場合も、アイコンを配置する「必要性」を是非忘れずに意識していただければと思います。アイコンには「デザイン上のワンポイント」「優れた視認性」「ユーザーの理解促進」というメリットがある一方で、理解しにくいアイコンについては逆効果となる可能性も高いため、配置には細心の注意が必要です。分かりやすく、デザイン性に富んだWebサイト制作の上で、ご参考としていただければ幸いです。

(担当:斉藤 万幾子

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Accessでの良くあるご質問・ご相談のやりとりに、以下のようなものがあります。

「Accessのクエリでこのような集計をしたいのですが、どうすればよいですか?」
「それはSQLでこんな感じに書くと良いですよ」
「SQLですか? もっと簡単な方法はありませんか?」

SQLより簡単な方法は「ありません」。
実は、データベース(RDBMS)を扱う一番簡単で便利な方法が「SQL」なのです。

SQLはAccessを含めRDBMSを操作するためのコマンドです。
AccessのクエリはSQLを習得していない人向けの簡易機能という位置付けで、SQLで可能なこと事を100とすると、クエリのデザインビューで可能なこと事はぜいぜい50~60というイメージです。

その50、60しかない簡易機能で、アレが出来ない、コレが出来ないという話をされてしまっても、というところなのですね。

RDBMSを使う人にとって、SQLの学習は必須です。
IT系国家資格検定でも、SQLはレベル1「ITパスポート検定(旧初級シスアド)」で学ぶべきものです。

冒頭のような質問者の多くはSQLができず、SQLは難しいと思っています。
でも良く考えてみましょう。SQLが最初に規格化されたのは1986年。よく使用される「SQL99」なる規格は1999年に生まれています。

日進月歩がめまぐるしいこの手の技術。人は次から次へ便利なもの、簡単なものへと移っていきますが、SQLはこれ程長く使用されているわけです。
つまり、未だにSQLより便利なもの、簡単なものは無いということになります。

さて、このようなサンプルを用意してみました。
SQLを使用すると、このようなクエリが簡単に作れますというサンプルです。

Employeeは社員テーブル。Eventは誰が、いつ、何のイベントに参加したかの履歴テーブルです。
「クエリ1」はどの社員がどのイベントに何回参加したかを集計するクエリです。
「クエリ2」は社員ごとに最後に参加したのはいつで、どのイベントかを調べるクエリです。

SQLを少し書けば、このようなクエリが簡単に作れます。
複雑に関数を組み合わせたり、Excelに移行する必要はありません。

これはSQLができる事のほんの触りにすぎず、もっと色々な事ができるようになります。

Accessを使用する全ての人へ、アドバイスです。
喰わず嫌いをしないで、SQLをぜひ学習してみましょう。新しい世界が広がりますよ。
当校でしたら、Access クエリ/データ操作・分析実践講座にて、SQLの基礎を採り上げております。ぜひご参加をご検討下さいね。

(担当:奥田 英太郎