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不定期掲載「jQuery外部ライブラリ紹介」
第一回目は画像ファイルをポップアップ表示する「Colorbox」を紹介します。

まずはどんなものか見てみましょう。
サンプルはコチラです。
色々なサイトで使用されている外部ライブラリなので、よく見た事があるのではないでしょうか。

Colorboxの使用例を紹介します。

1、Colorboxのサイト、青い太文字の「Download」から「colorbox-master.zip」をダウンロードして解凍します。
2、解凍されたフォルダ内の「jquery.colorbox.js」または「jquery.colorbox-min.js」をWebページに組み込んで使用します。
3、テーマごとに「example1」から「example5」まであり、気に入ったテーマの「colorbox.css」と「images」を使用します。cssは組み込んで、imagesフォルダはcssと同じフォルダ内に配置して下さい。
4、Webページの中に「$(セレクタ).colorbox」で適用します。プロパティの設定は色々ありますが、今回のサンプルではグループ化を指定する「rel」のみを使用しています。

以下のサンプルソースコードを参考にしてください。

	<head>
		<meta charset='utf-8'/>
		<title>Colorboxのサンプル</title>
		
		<!-- 「colorbox.css」「jquery.js」「jquery.colorbox.js」を組み込む -->
		<link rel="stylesheet" href="./colorbox.css" />
		<script src="./jquery.js"></script>
		<script src="./jquery.colorbox-min.js"></script>
		
		<script>
			$(function(){
				
				//group1にcolorboxを適用する
				$(".group1").colorbox({rel:"group1"});	//group1でひとつに括る
			});
		</script>
		
	</head>
	<body>
		<p>
			<a class="group1" href="./files/file1.jpg" title="ネコの画像その1">ネコ1</a><br/>
			<a class="group1" href="./files/file2.jpg" title="ネコの画像その2">ネコ2</a><br/>
			<a class="group1" href="./files/file3.jpg" title="ネコの画像その3">ネコ3</a><br/>
			<a class="group1" href="./files/file4.jpg" title="ネコの画像その4">ネコ4</a><br/>
			<a class="group1" href="./files/file5.jpg" title="ネコの画像その5">ネコ5</a><br/>
		</p>
	</body>

ColorboxはJSONや複雑な設定を使用していないので、比較的簡単に使用できる外部ライブラリです。

(担当:奥田 英太郎

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PowerPointでは、伝えたいことを図解により「視覚化」することがよくあります。
(「図解」でわかりやすく伝える)
http://www.frontier-link.jp/Blog/business/1461.html
図解する際は、下記の点に留意すると良いでしょう。

◆関係性に合った配置や形で構成する
 分類・順番・上下関係・対比関係等、説明したい関係性が一目でわかる配置にします。

◆説明する順番や流れに沿った配置にする

・視線
 横書きの場合、読み手の視線は「上から下」「左から右」に移動します。そのため、紙や画面上では「左上→右下」に読み進める傾向にあります。
 この視線の動きに合わせて説明したい項目を配置すると、自然な流れでプレゼンテーションを見ることができます。

・表示順序をコントロール
 視線が移動する方向とは異なる順番で読ませたい場合は、矢印を付けたりアニメーションの表示順などで視線をコントロールします。

◆適切な色分け(分類や強調)を行い、見やすくする
 同じ意味を持つ図形や事柄が何回も出てくる場合は、色を特定するなどのルール付けを行い、プレゼンテーション全体を通じて統一します。
 また、グラデーションや色分けはデザイン性だけではなく、強調や流れを考えて設定します。

(担当:瀧川 仁子

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講師からのコメント

セミナーの内容がお役に立てたようで、嬉しいです! VBAに限らず、プログラミングは実際にソースコードを書くことで覚えていきます。今回は実際に入力を行いながら説明をしましたので、今後の勉強の進め方をイメージしていただけたのではないかと思います。ぜひ今回の内容を、お仕事にお役立て下さいね。またのご参加をお待ちしております。ありがとうございました。
(担当:福井 康江

講師からのコメント

セミナーの内容がお役に立てたようで、嬉しいです! マクロ/VBAはプログラミング言語ですので、学習する内容のボリュームがあることはもちろんですが、実際に練習を多く行う必要もあります。まずは今日の内容が全ての基礎となりますので、しっかり復習していただいた上で、この先の学習に繋げていただければと思います。またのご参加をお待ちしております。ありがとうございました。
(担当:福井 康江

講師からのコメント

この度はエクセル初級セミナーへのご参加をありがとうございました。分かりやすかったとのお話を伺い、安心いたしました。また、前回に引き続きご参加いただきありがとうございます。今回はエクセルの基礎的な内容を中心にお話をしましたが、この内容はお仕事でどれもよく使うものばかりですので、ぜひしっかり練習をし、活用いただければと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
(担当:瀧川 仁子

講師からのコメント

今回のセミナーではHTML/CSSの基本的なお話や、ネットワークの概念等のお話が中心となりましたが、お役に立てましたようで良かったです。今回の入門編の次のステップである活用編やデザイン入門編はもちろんですが、当校には各種プログラミングやデータベース関連の講座も多くありますので、次回のご参加もご検討いただければ幸いです。ありがとうございました。
(担当:斉藤 万幾子

講師からのコメント

今回のセミナーではHTML/CSSの基本的なお話や、ネットワークの概念等のお話が中心となりましたが、お役に立てましたようで良かったです。ご指摘の通り、今回のセミナーはボリュームが多いと思いますので、ぜひ復習を兼ねて、簡単なWebページでも構いませんので作ってみていただけたらと思います。次回のご参加もご検討いただければ幸いです。ありがとうございました。
(担当:斉藤 万幾子

講師からのコメント

この度はアクセス初級セミナーへのご参加をありがとうございました。アクセスについては最初に覚える必要のある項目が多いと思いますし、データベース自体も初めてですと考え方に少し戸惑ってしまうこともあるかもしれません。ただ、実際に習得すると業務効率が大きく上がりますので、まずは少しずつでも復習しながら、実際に使ってみていただけたらと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
(担当:瀧川 仁子

講師からのコメント

この度はアクセス初級セミナーへのご参加をありがとうございました。キーボード操作等々も効率化させることで、アクセスはもちろんですがそれ以外のオフィス系ソフトもより効率的に使用できるようになります。当校の場合、マンツーマンのモニタリングを行いながら講義を行っていますので、普段気づかないポイントにも気づくことが出来るのではないかと思います。ぜひ今回の内容を業務にお役立ていただければ幸いです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
(担当:瀧川 仁子

講師からのコメント

この度はアクセス初級セミナーへのご参加をありがとうございました。今回はアクセスの概要や基本的な機能・操作のご紹介が中心となりましたが、アクセスを業務で活用する際には、応用編やクエリ編までの内容をしっかり学習いただけると、より役立てられる範囲が広がると思います。まずは今回の内容をしっかり復習いただき、今後の学習に繋げていただければと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
(担当:瀧川 仁子

講師からのコメント

プログラミングをしっかり行おうと思うと、基礎の重要性に改めて気づくことが多いと思います。そのときに、一歩踏みとどまって基礎をしっかり固めることが出来るかどうかで、その後の習得効率が大きく変わってきます。ぜひ、もう一度基礎固めをしっかり行い、次の学習に繋げていただければと思います。お疲れ様でした。次のステップへのご参加も、お待ちしております。
(担当:奥田 英太郎

講師からのコメント

今回はVBA学習において必須の文法事項に加えて、実際の開発の現場で押さえておきたいポイントなどもできる限りお話をしました。VBAに限らず、プログラミングは自分で実際にソースコードを書くことが一番の練習です。ぜひ書いて覚えて下さい。お疲れ様でした。次のステップへのご参加も、お待ちしております。
(担当:奥田 英太郎

講師からのコメント

今回はJavascriptプログラミングを行う上での「本当の基礎」のお話が中心となりましたが、Javascript自体は今回のお話を基礎として、この上のステップがありますし、逆にHTMLやCSSなどの基礎知識も必要ということもつかんでいただけたかと思います。一日で習得出来るものでは決してありませんので、一歩ずつ学習を進めていただければ良いと思います。お疲れ様でした。次のステップへのご参加も、お待ちしております。
(担当:奥田 英太郎

講師からのコメント

今回はJavascriptプログラミングの基礎についてのお話が中心でしたが、Javascriptプログラミングを行う際には、インターネット自体の知識はもちろん、サーバー・クライアント、あるいはHTML/CSSといった知識の基礎がすべて必要になります。この辺りもしっかり身に付けることで、よりプログラミングを効率的に行うことが可能となります。ぜひ、しっかり勉強をして、自分のものとして下さい。お疲れ様でした。次のステップへのご参加も、お待ちしております。
(担当:奥田 英太郎

講師からのコメント

今回はJavascriptでのプログラミングに関する基本をお話しました。Javascriptの習得については、Javascriptと併せて使用するHTMLやCSSのきちんとした理解があって、初めてしっかりと覚えることが出来ます。プログラミングは全て「自分で書いて覚える」ことが基本です。是非、今後の学習の際の参考としていただければと思います。お疲れ様でした。次のステップへのご参加も、お待ちしております。
(担当:奥田 英太郎

講師からのコメント

この度はアクセス初級セミナーへのご参加をありがとうございました。アクセスとエクセルの違いをきちんと押さえておくことで、業務効率はより一層向上します。今日のセミナーではアクセスの概要を理解する上での重要なお話を多く採り上げましたので、ぜひ復習を兼ねて業務で活用していただければと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
(担当:瀧川 仁子

講師からのコメント

この度はアクセス応用セミナーへのご参加をありがとうございました。アクセスはフォームやレポート等の「見栄え」を簡単に作成する方法が色々と用意されています。ご自身で使うだけでなく、周囲の方も一緒に使用する「システム」を構築する際には、このような画面を活用することで操作性が向上し、結果として業務効率も向上します。ぜひ、業務に活用いただければ幸いです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
(担当:瀧川 仁子

講師からのコメント

セミナーの内容がお役に立てたようで、嬉しいです! 自己流でエクセルを使っていると、業務で何とかなっているようでいて、実は効率が良くない方法を使ってしまっていることも多くあります。今回のセミナーのように、短時間で集中的に重要なポイントを学んでいただくことで、その後のお仕事がとても楽になり、効率化すると思います。ぜひお仕事で使ってみながら復習をしていただければと思います。またのご参加をお待ちしております。ありがとうございました。
(担当:福井 康江

講師からのコメント

セミナーの内容がお役に立てたようで、嬉しいです! アクセス初心者の方の場合、データベースという概念自体からしっかり覚えていく必要がありますので、新しく覚える必要があることも多いので大変だったかもしれません。ですが、逆に言えば初級の内容をしっかりマスターすれば、その後の応用等の学習についてはすでに初級の土台がありますから、スムーズに習得を進められると思います。ぜひ、今回の内容をお仕事等で使ってみて復習し、次の学習に進んでいただけたらと思います。またのご参加をお待ちしております。ありがとうございました。
(担当:福井 康江

講師からのコメント

セミナーの内容がお役に立てたようで、嬉しいです! アクセスは初級・応用と続けて勉強することで、お仕事でどのように使えるかのイメージが見えやすくなります。今回の内容をお仕事で活用しながら、復習をしていただければ幸いです。もっと詳しい内容については、応用編へのご参加もご検討いただければと思います。ありがとうございました。
(担当:福井 康江

講師からのコメント

セミナーの内容がお役に立てたようで、嬉しいです! まずはアクセスで出来ることのイメージをつかんでいただくことで、お仕事で何が使えるのかを想像しやすくなると思います。一日という限られた時間ですので、お仕事で実際に使ってみながら復習をする時間が大切になります。使えば使うほど上達しますので、ぜひお仕事にお役立ていただければと思います。またのご参加をお待ちしております。ありがとうございました。
(担当:福井 康江

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「スライド番号」をタイトルスライドに表示しないためには、どこで設定できますか。
タイトルスライドのみスライド番号を非表示にするには、下記のように設定します。

PowerPoint2003
1) メニューバーの [表示] → [ヘッダーとフッター] ボタン → [ヘッダーとフッター] ダイアログを表示する
2) [ヘッダーとフッター] ダイアログの [スライド番号] と [タイトルスライドに表示しない] にチェックを付け、[すべてに適用] ボタンを押す

PowerPoint2007または2010
1) [挿入] タブ → [ヘッダーとフッター] ボタン → [ヘッダーとフッター] ダイアログを表示する
2) [ヘッダーとフッター] ダイアログの [スライド番号] と [タイトルスライドに表示しない] にチェックを付け、[すべてに適用] ボタンを押す

ただし、この方法ではタイトルスライドが「1」のまま非表示になるため、それ以降のスライドの番号は「2」から開始されます。
本文スライドの番号を「1」にするには、併せて以下の設定をしてください。

PowerPoint2003
1) メニューバーの [ファイル] → [ページ設定] ボタン → [ページ設定] ダイアログを表示する
2) [ページ設定] ダイアログの [スライド開始番号] を「0」に変更する

PowerPoint2007または2010
1) [デザイン] タブ → [ページ設定] ボタン → [ページ設定] ダイアログを表示する
2) [ページ設定] ダイアログの [スライド開始番号] を「0」に変更する

ファイルを複数に分けたため、スライド番号を1ではなく任意の番号から始めたいのですが、どこで設定できますか。
スライド番号を任意の番号から始めるには、下記のように設定します。

PowerPoint2003
1) メニューバーの [ファイル] → [ページ設定] ボタン → [ページ設定] ダイアログを表示する
2) [ページ設定] ダイアログの [スライド開始番号] を「任意の番号」に変更する

PowerPoint2007または2010
1) [デザイン] タブ → [ページ設定] ボタン → [ページ設定] ダイアログを表示する
2) [ページ設定] ダイアログの [スライド開始番号] を「任意の番号」に変更する

写真や画像を挿入するとファイルサイズが大きくなり、困っています。
画像を選択したときに表示されるメニュー(2003以前は [図] ツールバー、2007以降は [図ツール] の [書式] タブ)で [図の圧縮] を選択して設定します。このときに「選択した画像のみに適用」のチェックを外しておくと、一回の操作で同様の設定がファイル中の全ての画像に適用されます。
この機能はファイルの保存メニューにもあります。[名前を付けて保存] ダイアログの [ツール] → [画像の圧縮] を選択し、同様に設定します。
2007以降は「保存時に基本的な圧縮を自動的に行う」というオプションが追加され初期設定になっているため基本的には上記を行う必要はなくなりましたが、画像をトリミングしたときは上記で不要部分の削除を行いサイズを圧縮します。

写真や画像を背景にしたいのですが、どこで設定できますか。
写真等の画像をスライド全面に入れて背景にしたいときは、下記のように設定します。

PowerPoint2003
1) メニューバーの [書式] → [背景] → [背景の設定] グループのリストボックスから [塗りつぶし効果] を選択する
2) [塗りつぶし効果] ダイアログの → [図] タブを選択し、図の選択からファイルを指定する

PowerPoint2007または2010
1) [デザイン] タブ → [背景のスタイル] ボタン → [背景の書式設定] ダイアログを表示する
2) [背景の書式設定] ダイアログの [塗りつぶし] のメニューから「図またはテクスチャ」を選択しファイルを指定する

この設定は写真や画像が背景として取り込まれるため、テキスト等他のオブジェクトが後になったり一緒に動いてしまったりすることがなくなります。

PowerPointでWordのようにリーダーは設定できますか。
Wordでは [タブとリーダー] メニューでタブおよびリーダーの設定が可能ですが、PowerPointの [タブとリーダー] メニューはタブの設定のみで、リーダーはありません。
Wordと同様のリーダーを設定したい場合は、オブジェクトとしてWordを貼り付けその中で設定します。

(担当:瀧川 仁子

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ビジネスパワーアップコラム<ロジカルシンキング編> 第十二回

前回のロジカルシンキング編コラムでは、論点の関連づけを考える際の思考方法である「演繹法」についてのお話をしました。演繹法で考える際には、

小前提(二番目の論点)は大前提(最初の論点)に対する「コメント」と考えられるかどうか

を確認することが重要であり、この確認に問題がなければ

論点を繋ぎ合わせた「ロジックライン」がイメージできる

という点を押さえておく必要がありました。

今回のコラムでは、もう一つの関連づけ思考方法である「帰納法」についてのお話をしたいと思います。

前々回のロジカルシンキング編コラムにおいて、帰納法とは

論点同士の「類似性」に基づく関連づけを考えること

であることを紹介しました。今回も簡単な例を示しながら、帰納法で考える際の基本的なポイントを説明しましょう。

例1
・休日のデパートは混んでいる
・休日の映画館は混んでいる
・休日の遊園地は混んでいる
 →休日の外出は混んでいる

例2
・日本企業がタイに進出した
・アメリカ企業がタイに進出した
・ドイツ企業がタイに進出した
 →先進国の企業がタイに進出した

帰納法とは簡単に言えば「共通キーワードによるまとめ上げ=グループ化」を考えることであり、その際のキーポイントは、

1. 複数の論点に存在する「類似点」を見い出すこと
2. その類似点に適用可能な「共通キーワード」を考えること

となります。先程の例1では「デパート」「映画館」「遊園地」が論点における類似点となり、例2では「日本」「アメリカ」「ドイツ」が類似点となります。そして、これらの類似点にそれぞれ適用することが可能な「共通キーワード」を新たに考え出すプロセスが、帰納法を用いる際の重要なポイントとなります。

例1の「デパート」「映画館」「遊園地」であれば、例えば「外出」という共通キーワードが想定可能ですし、例2の「日本」「アメリカ」「ドイツ」であれば、「先進国」という共通キーワードを適用可能と考えられます。このように、それぞれの類似点を「グループ」としてひとまとめに扱い、その「グループ」の特色を表すキーワードを一語の「名詞」で定義することが、帰納的理由付けを考える際の基本技術となります。

次に、帰納法で考える際の注意点を見ていきましょう。まずは、以下の例を見てみましょう。

例3
・日本企業がタイに進出した
・日本企業がコートジボアールに進出した
・日本企業がパラグアイに進出した

この例3において、類似点を見いだすことが可能でしょうか?(ちなみに、コートジボアールはアフリカの国、パラグアイは南米の国です)。地理的にもバラバラのエリアですし、この情報だけからですと、類似点を想像することは難しいと思います。

帰納的に考える際には、同じ「主部」または「述部」を持つ論点同士をグループ化することが大前提となります。ただし、グループ化を適用するためにはその上位階層に来る「共通キーワード」を各論点が説明できなければなりません。言い換えれば、ピラミッド思考における縦方向思考=階層の上下関係を想像できない場合、グループ化は出来ないことになります。例3であれば「タイ」「コートジボアール」「パラグアイ」の上位階層に存在する共通キーワードは想像することが難しいですから、これは「帰納的な考え」ではなく、単なる「情報の列挙」と考えた方が良いことになります。

次の例はいかがでしょうか。

例4
・日本企業がタイに進出した
・日本企業がベトナムに進出した
・日本企業がマレーシアに進出した
・日本企業がパラグアイに進出した

この例4においては、「タイ」「ベトナム」「マレーシア」までは「東南アジア」という共通キーワードが適用できそうですが、パラグアイが入ってしまうと、共通キーワードの定義が難しくなります。このように、グループ化を行う際には「不適切要素の見極め」と「必要に応じた除外」を行う必要があります。今回の例であれば、パラグアイは別の論点グループに整理し直す必要があります。

以下の例も見てみましょう。

例5
・日本企業がタイに進出した
 →日本企業が東南アジアに進出した

この例5においては、日本企業がタイに進出したという事実「のみ」が分かっている状態で、日本企業が東南アジアに進出したと論じています。ですが、タイに進出したという事実のみを持って、東南アジアと一足飛びに論じることには無理があります。この例で気をつけなければならないことは「帰納法を使用できるのは、あくまでも論点が『複数』存在する場合のみ」という点になります。帰納法は「共通キーワードによるグループ化」を考える論証法ですから、そもそもグループ化を行う要素が複数存在しない場合は帰納的に考えることが出来ません。従って、確実に示せる内容が一つしか存在しないケースにおいては、演繹法を用いることになります。上記の例であれば、

例5′
・日本企業がタイに進出した → タイは人件費が安い → 東南アジアは人件費が安い → 日本企業は(タイを含む)東南アジアに進出した

例えばこのように、「人件費の安さ」をロジックラインに含めた演繹法を用いることで、結論を示すことが可能となります。

まとめますと、帰納法で考える際には

1. 複数の論点に存在する「類似点」を見い出すこと
2. その類似点に適用可能な「共通キーワード」を考えること

以上の2点に留意することが基本となります。さらに

・類似点や共通キーワードが想定できない場合は、帰納法の適用は出来ない
・グループ内に「不適切要素」がある場合は、除外して考える
・確実に示せる内容が一つしか存在しない場合は、演繹法で考える

これらの注意点を押さえておく必要があります。

実は帰納法については「共通キーワード」を新たに定義する必要があること、言い換えれば「新しい考えを導出する」必要があることから、演繹法よりも高度な思考回路が求められます。ただし、この「共通キーワード=新しい考え」とは「要点」を意味しますので、帰納法を用いた場合には「要点を先に示してから、その詳細を述べる」ことが可能となります。そのため、聞き手側の立場からすると、帰納法の論理展開は演繹法の場合と比較して遙かに理解しやすいものとなります。前回と今回でお話した「演繹法」と「帰納法」の違いを是非理解し、論理的な説明に役立てていただければと思います。

(担当:佐藤 啓